こんにちは!つむぎです。
FXのポジションはショートとロングの2種類に分けられるのですが、意味をご存じでしょうか?
トレーダーたちが普通に使っている用語なので、覚えておくとFXの勉強が捗りますよ。
この記事では、FXのショートとはどんな意味で、どんなときに有効な方法なのかを解説していきます。
2020年の相場予想とともにショートが使えるタイミングも考えたので、今後の為替相場を攻略したい人はぜひ最後までご覧ください。
目次
FXのショートとは何か?
「ショート」とは、通貨を売ることや、売りのポジションを持つことです。
ちなみに「ロング」は逆で、通貨を買うことや買いポジションを持つことを指します。
相場は、上昇するときはゆっくりじわじわと、下落するときは短期間で急激に下落する傾向があるので、上昇で利益を出す買いをロング(長い)、下落で利益を出す売りをショート(短い)と呼ぶのです。
ロングとショートの意味を混同してしまう人は、このような背景とセットで覚えましょう。
FXにおけるショートの意味
株式などの取引だと上記の解説でご理解いただけると思うのですが、FXの場合は少し分かりにくいです。
「ドル円のショート」と言っても、ドルを売ったのか円を売ったのか分かりにくく、混乱してしまうからです。
ここでは、FXにおけるショートの意味をもっと具体的に見ていきましょう。
FXでは先に来る通貨を基準にするので、「ドル円のショート」と言ったらドルを売って円を買うことです。
「ユーロドルのショート」なら、ユーロを売ってドルを買うことです。
ちなみに、「ドル円のロング」と言ったらドルを買って円を売ることになります。
ドル円の場合、1ドル=○○円と、ドルを基準に考えますよね。
基準になる通貨を売る場合はショート、買う場合はロングになると覚えておきましょう。
用語の意味の解説は以上のとおりです。
次は、具体的にどんな場面でショートが有効なのか解説していきます。
ショートの使い方を身につけて、FXで利益をゲットするチャンスを逃さないようにしましょう。
FXのショートが効果的な場面
FXのショートが使えるのは、以下の2つの場合です。
どんなときにショートすると利益が出るのか、詳しく見ていきましょう。
- 下落相場になると予想される場合
- 売りでスワップポイントがつく場合
下落相場になると予想される場合

下落トレンドが出ている場合や、相場のトレンドが変わって下落に転じた場合、ショートが有効です。
為替が下落しているときは、売りでエントリーしてさらに下がったところで買い戻すこで、「高いときに売って安くなったら買い戻す」ということができるので、利益につながるからです。
下落相場でショートするときの注意点としては、短い時間で下落が終わる可能性があるので、素早くショートを仕掛けることです。
売りが優勢になるときは経済指標の結果が悪かったときなど、ネガティブな要因であることが多く、トレーダーたちが一斉にショートを仕掛けるからです。
皆が一斉に売るため、大きな値動きにはなりますが、トレンドも短く終わることが多いのです。
そのため、素早くショートを仕掛けて乗らないと、下落トレンドが終了してしまう可能性があります。
エントリーするべきか否かを素早く判断する必要があるため、下落相場に乗ったショートは中・上級者向きと言えます。
初心者の方には難しい可能性があるので、FXに少し慣れてからチャレンジすると良いでしょう。
売りでスワップポイントがつく場合
FXでポジションを保有したままにすると、スワップポイントがつきます。
通貨ペアによって売りでつく場合と買いでつく場合がありますが、売りでスワップポイントがつく通貨ペアならショートポジションを保有するだけでも利益が出ます。
売りスワップがつくのは、低金利の通貨を売って高金利の通貨を買う通貨ペアのときです。
例えば、スイスフラン/円が挙げられます(今後の政策金利の変動によっては、売りスワップがマイナスになる可能性があります)。
ただし、人気のあるドル/円などの通貨ペアの場合、ショートポジションだと売りスワップがマイナスになってしまいます。
逆に金利を支払う方になって損なので、ご注意ください。
ショートで売りスワップがついて得をするのは、低金利の通貨を売るときのみです。
すべての通貨ペアで使えるわけではありませんが、覚えておくと得だと思います。
スワップ狙いの戦略は主にロングでおすすめされますが、ショートでもペアによっては使えるのです。
ここまでで、FXのショートは下落相場と売りスワップがつく通貨ペアの取引のときに有効であることを解説しました。
次は2020年の相場の展望を考え、どんなタイミングでショート戦略が使えそうか見ていきます。
ショートが使える場面をより具体的に理解していきましょう。
2020年の相場にショートは使える?
2020年は新型コロナウイルスの感染拡大などにより、世界の情勢が大きく動く年となっています。
為替相場への影響も大きく、上下の変動が激しい年になっているので、ショートが使えるタイミングも多々訪れると考えられます。
具体的にどんなときにショートが使えるのか、2020年の下半期の出来事や世界の流れを予測しながら考えていきましょう。
以下の3つのタイミングは相場が下落しやすいと考えられ、ショート戦略に期待が持てます。
- 新型コロナウイルスに伴うリスクオフ相場
- 米中対立激化に伴うリスクオフ相場
- 米国の大統領選に伴う為替相場の変動
新型コロナウイルスに伴うリスクオフ相場

2020年の相場を考えるとき、絶対に外せないのが新型コロナウイルスの感染拡大です。
世界的な感染拡大により、日本だけでなくアメリカやヨーロッパなど為替相場への影響が大きい先進国でも経済活動が止まりました。
世界経済の先行きが不透明になったため、世界中のトレーダーがFXや株式などのポジションを解消し、「コロナショック」とも呼ばれる相場の大暴落がありました。
新型コロナは今後も相場に大きな影響を及ぼすリスクとなっています。
アメリカやヨーロッパで再び感染者数や死者数が増えたら、市場がリスク回避(リスクオフ)ムードに傾くので、安全資産とされる円やスイスフランに買いが入ると予想されるのです。
すなわち、例えばドル/円の場合はドルが売られて円が買われると考えられるので、下落相場となり、ショートが使えると考えられます。
アメリカやヨーロッパだけでなく、南半球の国々の動向も重要です。
北半球が夏で感染が落ち着いていても、南半球は冬で新型コロナの流行シーズンだからです。
豪ドル/円やNZドル/円をFXで取引する方は、関係のある国の新型コロナの流行状況を確認しておくと良いでしょう。
感染が拡大すると、その国の通貨が売られる可能性が高いので、ショートが使えると考えられます。
新型コロナは2020年の最大のリスクと言っても過言ではありません。
ワクチンや特効薬の開発までは、感染者数や死者数の増加によってリスクオフ相場になると考えられるので、通貨のショートが有効です。
米中対立激化に伴うリスクオフ相場

アメリカと中国の対立が激しくなっていることも、世界情勢を緊迫させる大きなリスクとなっており、下落相場になりやすい状態になっています。
米国政府が中国総領事館の封鎖を命じたときなど、ドル/円相場はドル安円高に傾いたので、ショートポジションを保有していた人は利益を出せたかと思います。
アメリカと中国は、貿易摩擦に始まり、新型コロナウイルスの発生源や香港の国家安全法などをめぐって対立を続けています。
いずれもまだ両者の折り合いがつかず対立している状態なので、いつ悪化するか分かりません。
対立が激しくなればドルを売って安全資産とされる円などを買う人が増えると考えられるため、ドル/円を始めFXではショートが有効だと考えられます。
米国の大統領選に伴う為替相場の変動
2020年11月には、世界が注目するアメリカ大統領選挙があります。
この時期は相場が大きく動くことが予想されるので、ショートでエントリーするチャンスも増えると考えられ、FXトレーダーにとっては見逃せない期間になるでしょう。
次期大統領候補は現職のトランプ大統領か、バイデン前副大統領の2人です。
大統領選の前後はさまざまなニュースが飛び出すので、どちらの候補が次期大統領に就くにしろ、今年も11月前後は相場が動くと考えられます。
ちなみに、過去の選挙年ではドル高円安になった回数の方が多いので、基本的にはロングの方が有効だと考えられます。
とはいえ、相場の動きが大きくなると予想されるので、ショートを捨てるのはもったいないです。
ロングもショートも活用して、両方で利益を取れるのが理想です。
まとめ
FXのショートの意味と有効な相場などについて解説してきました。
ポイントをおさらいしておきましょう。
- FXのショートは売りでエントリーすること
- ショートは下落相場や売りスワップがつく通貨ペアで有効
- 2020年の新型コロナ、米中対立激化、米国大統領選挙などに伴う下落相場では、ショートで利益を出しやすい
FX初心者の方は、買いよりも売りの方がイメージしにくく、苦手としている方が多いです。
克服すればロングでもショートでも利益を出せてチャンスが増えるので、FXに慣れてきたらショートにもチャレンジしてみましょう。