「FXのローソク足って何?」
「ローソク足の基本や分析方法ってどういうものがあるんだろう?」
あなたはこのようなお悩みをお持ちではないでしょうか。
私もFXを始めたての頃は、ローソク足の種類の多さと基本方や分析方法が分からずに同じ悩みを抱えていました。
しかし、ローソク足の基本や分析方法を理解する事で相場を見る視点が変わり、相場の転換点や上昇、下落のサインが分かるようになりました。
その経験も踏めて、本記事ではローソク足の基礎的な内容とお伝えしていきます。
ぜひ、最後までご覧になってください。
目次
そもそもFXのローソク足とは?

ローソク足とは、為替レートの値動きが分かるもので、その形が蝋燭に似ている事からその名前が名づけられました。
簡単に言えば、為替レートの値動きの推移を視覚化したものです。
1本のローソク足は四本値と呼ばれる4つのデータから成り立ち、それぞれ始値、高値、安値、終値で構成されています。
そして、その1本のローソク足の集合体がチャートを形成しています。
次の見出しから、ローソク足の基礎知識を詳しく解説します。
為替レートの動きを視覚的に把握する分析手段
ローソク足の集合体であるチャートは、過去の値動きを視覚的に確認できます。
これにより、現在の価格が過去の価格よりも高いのか安いのか、そしてその期間どのような値動きをしてきたのかが一目で分かります。
それに加えて、ローソク足はローソク1本あたりの期間を変更して見る事ができます。
1分足、5分足、10分足、15分足、30分足、1時間足、2時間足、3時間足、8時間足、日足、週足、月足と変えられます。
これにより、その値動きの期間を拡大してみる事や反対に大きく全体を俯瞰的に見る事ができます。
もし、ローソク足のようにグラフような視覚的に為替レートを見る事が出来なければ、数字上のレート一覧で判別していかなければなりません。
そうなると、とてもトレード出来る環境とは言い難いものです。
つまり、ローソク足はデジタルの数字をグラフのように視覚化した優れものなのです。
FXのローソク足には2種類ある
FXのローソク足は2種類あり、陽線と陰線があります。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
ローソク足の種類①陽線
陽線とは始値よりも終値が高い場合の事を言います。
つまり、価格が始値よりも上昇した事を示しています。
ローソク足の種類②陰線
陰線とは始値よりも終値が安い場合の事を言います。
つまり、価格が始値よりも下落した事を示しています。
ローソク足におけるヒゲの意味

ヒゲとは、ローソク足の実体の上下から伸びている細い線の事を言います。
実体から上方向に伸びているものを上ヒゲと呼び、反対に下方向に伸びているものを下ヒゲと呼びます。
そして、ヒゲの意味はその長さで決まります。
ヒゲが長いという事は、始値もしくは終値と高値、もしくは安値の差が大きかった事を意味しています。
例えば、上昇を示す陽線で上ヒゲが長く伸びている場合、一時的には上昇したものの上昇の力は最後まで持続しなかった事を示しています。
反対に、下落を示す陰線で下ヒゲが長く伸びている場合、一時的には下落したものの下落の力は最後まで持続しなかった事を示しています。
このように、ローソク足におけるヒゲは相場の値動きの意味を表しています。
ローソク足とは、為替レートの値動きの推移を視覚化したものという事がわかりましたね。
このローソク足がないと、相場がどのように推移してきたのかが分かりづらいのです。
ローソク足がある事で、それが一目で分かるため、FXトレーダーにとってはなくてはならない存在です。
ローソク足の基本手な意味が分かったところで、次の章ではローソク足の基本形を解説していきます。
ローソク足の基本形は5種類

ローソク足は5種類の基本形があります。
この5種類の基本形を押さえる事で、相場の今後の展開を予想しやすくなりますので、しっかりと覚えていきましょう。
ではそれぞれ、詳しく解説していきます。
ローソク足の基本形①大陽線
大陽線とは、上昇を示す陽線が大きいという意味です。
もう少し分かりやすく言えば、実体部分が周囲のローソク足と比較して明らかに大きな陽線で、上昇の勢いが続く事を示しています。
ちなみに、下落相場でこの大陽線が見られた時は上昇相場の転換点のサインとも受け取れます。
ローソク足の基本形②大陰線
大陰線とは、下落を示す陰線が大きいという意味です。
大陽線と反対に、実体部分が周囲のローソク足と比較して明らかにおおきな陰線で、下落の勢いが続く事を示しています。
ちなみに、上昇相場の高値圏でこの大陰線が見られた時は下落相場の転換点のサインとも受け取れます。
ローソク足の基本形③小陽線
上昇を示す陽線が小さいという意味です。
大陽線と比較して実体部分がやや小さく、どちらかと言えば買いに傾いた保ち合いを示しています。
この小陽線は相場の迷いを示しており、上昇とも下落ともどっちつかずの状態を表しています。
ローソク足の基本形④小陰線
小陰線とは、下落を示す陰線が小さいという意味です。
大陰線と比較して実体部分がやや小さく、どちらかと言えば売りに傾いた保ち合いを示しています。
この小陰線は相場の迷いを示しており、小陽線と同じく上昇とも下落ともどっちつかずの状態を表しています。
ローソク足の基本形⑤十字線
始値と終値が全く同じで、実体がない形が十字線です。
売り買いが拮抗している状態で、相場の転換を表しています。
特に上昇トレンドや下落トレンドが続いた後に、この十字線が現れるとそこがトレンドの転換点となるケースが多いです。
もちろん、必ずしもそうなるわけではありませんが、傾向としては多いです。
また、この十字線は寄引同時線とも呼ばれています。
ローソク足の基本形5種類はしっかりと理解できたでしょうか?
この5種類は相場の値動きを理解するために必須な知識ですので、何度も読み返して実際のチャートでも確認して見ましょう。
次に気になるところは、そのローソク足が示すシグナルかと思いまので
次の章では、ローソク足1本が表すシグナルについて解説します。
ローソク足1本が表すシグナル5選

ローソク足1本が示すシグナルを覚える事で、トレードの幅が広がります。
なぜなら、そのローソク足が示す意味が分かるので今後の相場展開が予想しやすくなるからです。
もちろん、相場の世界に絶対はありませんが確率の問題で優位にトレードを進めやすくなりますのでしっかりと覚えておきましょう。
以下で詳しく解説させていただきます。
陽の坊主
陽の坊主とは、上ヒゲも下ヒゲも全くない足の事です。
一度も始値以上に下落することなく、上昇を続けたまま終値を迎えた状態です。
この陽の坊主は上昇の力が強い事を示しているので、この形が現れたら積極的に買いを仕掛けてもいいかもしれません。
陰の坊主
陰の坊主とは、上ヒゲも下ヒゲも全くない足の事です。
陽の坊主と反対に、一度も始値以上に上昇することなく、下落を続けたまま終値を迎えた状態です。
この陰の坊主は、下落の力が強い事を示しているので、この形が現れたら積極的に売りを仕掛けてもいいかもしれません。
陽のカラカサ
陽のカラカサとは、始値から大きく下落して安値をつけた後に、今度は大きく反発して上昇して値を戻して引けている状態の事をいいます。
この陽のカラカサが、下落相場の局面で現れた時は大きな買いのチャンスです。
陰のカラカサ
陰のカラカサとは、始値から大きく下落して安値をつけた後に、今度は大きく反発して上昇して値を戻して引けている状態の事をいいます。
陽のカラカサと同じ形をしていますが、違いは実体部分が上昇を示す陽線があるのを陽のカラカサと呼び、実体部分が下落を示す陰線があるのを陰のカラカサと呼びます。
そして、この陰のカラカサも陽のカラカサ同様に、下落相場の局面で現れた時は大きな買いのチャンスです。
トンボ
トンボとは、始値と終値が同じ水準で実体部分がほとんどなく、下ヒゲが長いローソク足の事を言います。
始値から大きく下落したものの、終値は始値と同価格まで戻した事を表しており、相場の転換を示すとされています。
また、ドンボの逆パターンで上ヒゲが長い状態をトウバと言いますので、合わせて覚えておいて下さい。
ローソク足1本が示すシグナルについて、この章ではお分かりになったと思います。
次の章では、1本ではなくて複数のローソク足による組み合わせのシグナルについて解説します。
ローソク足の組み合わせによるシグナル5選

ローソク足は1本のだけでも相場の強弱が分かりますが、1本より2本以上の組み合わせの方がより相場状況を正確に把握しやすくなります。
以下で詳しく解説させていただきます。
スラストアップ・スラストダウン
スラストアップとは、翌日のローソク足の終値が前日のローソク足の終値を上回っている事です。
スラストという言葉の意味は「ぐいぐい押す」という意味です。
つまり、スラストアップは前日もしくは、1本前のローソク足の高値を更新して確定した状態です。
上昇トレンド中にはこのスラストアップはたくさん発生しており、1~2本のスラストではなく4本、5本と多くのスラストが現れている時は、強い上昇トレンドを示しており、その後も継続して上昇していく傾向があります。
またその逆のスラストダウンとは、翌日のローソク足の終値が前日のローソク足の安値を下回っている事をいいます。
下落トレンドで、このスラストダウンがたくさん発生している時は、強い下落トレンドを示しており、その後も継続して下落していく傾向があります。
インサイド・アウトサイド
インサイドとは内側、アウトサイドとは外側を意味し、買い勢力と売り勢力の攻防を示しています。
インサイドとは、ローソク足の上ヒゲから下ヒゲまでの値幅の内側に、翌日以降のローソク足が収まっている形の事を言います。
そして、このインサイドが現れた時は売り買いの攻防が発生しており、その後レンジになる事が多い傾向があります。
アウトサイドとは、前日のローソク足が当日のローソク足の中に完全に収まっている形の事を言います。
アウトサイドが現れた時は、その後はトレンド継続かレンジになるかのパターンが多い傾向があります。
赤三兵・三羽烏
赤三兵とは陽線が下値を切り上げる恰好で、3本連続で発生している状態の事を言います。
これは買いの勢力が実体ベースで続いている事を示し、相場の流れが上昇方向へ傾いている事を意味しています。
特に安値圏で赤三兵が出現した場合は強力な買いのサインです。
三羽烏とは、黒三兵の事です。
赤三兵の逆の意味である黒三兵は、実体を伴った陰線が3本連続で発生している状態の事で相場の流れが下落方向傾いている事を意味しています。
特に高値圏で三羽烏(黒三兵)が出現した場合は強力な売りのサインです。
ピンバー・スパイク
ピンバーとは、ヒゲが長く伸びており、ローソク足の実体部分が極端に短いローソク足の事を言います。
このピンバーは相場の転換や停滞への可能性を示しています。
スパイクとは、瞬間的に突出した高値や安値をつける事です。
スパイクには、ハイとローがあります。
スパイクハイは、ピンバーと同様にヒゲが長く、ローソク足の実体部分が短いローソク足で、
上ヒゲが長い状態の事です。
スパイクローは、反対に下ヒゲが長い状態の事を言います。
ビルドアップ
ビルドアップとは、数本のローソク足から成り立つ小さな塊の事です。
小さなレンジ状態が続いている相場で、その後にレジブレイクする確率が高い形の相場です。
どちらかと言えばやや上方向へのレンジ状態の事です。
この章では色々な種類のローソク足の組み合わせを見てきて、それぞれ色々な意味がある事が分かりましたね。
次の章では、相場を形成するローソク足の時間軸について解説していきます。
FXのローソク足を確認するときに気をつけたいポイント

チャートは、時間軸を変更して見る事ができます。
拡大鏡のように短期足を見たり、俯瞰的に広く長期足を見たりする事で相場状況を把握する事ができます。
これまで説明してきたローソク足の種類と意味を時間軸に置き換えて見る必要があります。
つまり、同じローソク足でも時間軸が短い短期足で発生した場合よりも、時間軸が長い長期足で発生した方がその後の相場展開は信憑性が高いという事です。
これを踏まえて、自分がトレードする時間軸と照らし合わせ考えていく必要があります。
以下でそれぞれ詳しく解説します。
ローソク足の時間について
ローソク足の時間とは、チャートの時間軸の事です。
ローソク足は短期足から長期足までを見る事ができます。
例えば、日足でしたらローソク足1本文で1日分の値動きを見る事ができます。
時間軸は1分足、5分足、10分足、15分足、30分足、1時間足、2時間足、4時間足、8時間足、日足、週足、月足と様々な時間軸のローソク足があります。
何分のローソク足を見ているのか確認する

何分のローソク足を見ているのか確認するのがセオリーではありますが、特に決まりはありません。
自分が勝負したい時間軸のローソク足をメインで見れば大丈夫です。
ただ、基本的には長期足のローソク足の方が期待値が高いですので、長期足から順に見る事をおすすめします。
とはいえ、一つ基準が欲しいと思いますので、それぞれの取引スタイルごとにおすすめの時間軸をお伝えします。
スキャルピング派の方は基本は5~10分足のローソク足を見てください。
デイトレード派の方は、基本は4時間のローソク足、スイングトレード派の方は基本は日足を見るようにして下さい。
経済指標や影響力のある人物の発言をチェック
為替相場は、その国の経済指標発表、要人発言で瞬間的に大きな動きを見せます。
特に重要な経済指標発表の日時は、前もってFX会社の情報欄を見れば載っていますので、必ず確認してトレードに活用して下さい。
そして、チェックする国は基本3カ国に絞れば大丈夫です。
アメリカ、日本、ヨーロッパの3つに絞り情報を収拾して下さい。
為替と実体経済は、切っても切り離せない関係にありますので、常にチェックして下さい。
この章ではローソク足を確認するときに気をつけたいポイントについて解説してきました。
まとめ|正しい知識でレバレッジを味方につけよう!

ローソク足の基本を理解する事で、その後の相場状況を予想しやすくなります。
1本のローソク足、複数のローソク足が示す意味は数多くありますので実際のチャートを見ながら発見していきましょう。
そして、発見したローソク足のその後の相場状況がどうなっているのか確認して、自分のトレードに活用していきましょう。
また、その際に複数の時間軸を見る事や経済指標、影響力のなる人物の発言もチェックしていって下さい。
そして、ローソク足は種類が多いので1つ1つ説明文を確認しながら覚えていく事をおすすめします。
